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床矯正とは?メリットやデメリット、費用も
こんにちは。岐阜市加納朝日町、JR東海道本線「岐阜駅」より徒歩10分にある歯医者「ありもと歯科」です。

子どもの歯並びが気になるけれど、まだ成長段階にあるから本格的な矯正は早いのではと悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。床矯正は、乳歯から永久歯への生え変わりの時期に合わせて行う矯正治療です。取り外し可能な装置を使用して、顎の発育をコントロールすることができます。
この記事では、床矯正の基本から、メリットとデメリット、治療にかかる費用や期間、対象年齢までをわかりやすく解説します。お子さまの歯並びに悩む保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
床矯正とは

床矯正とは、主に子どもの歯並びを改善するために用いられる矯正方法の一つで、歯並びだけでなくあごの骨の幅を広げたり、バランスを整えたりする目的で行われます。この矯正方法では、専用の装置を使用し、少しずつあごの骨を広げて歯がまっすぐ生えるスペースを確保します。
床矯正の最大の特長は、成長期の骨の成長や柔軟性を利用できるところです。大人に適応されることは少ないですが、その理由は骨の成長が終了しているため、十分に顎の骨が広がらない可能性があるためです。
床矯正のメリット

床矯正は、子どもの成長を利用して顎の骨格を整える治療法です。床矯正で治療する主なメリットは、以下のとおりです。
成長期の顎の成長を促せる
床矯正の大きなメリットの1つが、顎の成長を促進できるという点です。歯並びの乱れの多くは、顎のスペースが足りず、歯が綺麗に並べないことが原因です。このため、顎の成長を促してスペースを確保できれば、歯並びの悪化を防げる可能性があるのです。
床矯正では、装置のネジを調整し、お子さまの自然な成長を助けながら顎の拡大を促します。これにより、将来的に歯を抜かずに済む可能性も高まり、永久歯を正しい位置に生えるよう誘導できるのです。
装置の着脱が可能で衛生的
床矯正で使用する装置は、食事の際や歯磨きの際に外すことができます。ブラッシングがしやすく、口腔内を清潔に保ちやすい点は大きなメリットでしょう。
固定式の装置を使用する場合、装置が邪魔になって歯磨きがしにくく、虫歯になるリスクも高まります。虫歯や歯周病のリスクを抑えながら矯正治療を進められることは、非常に大きなメリットといえます。
口腔機能の改善にも役立つ
床矯正は見た目だけでなく、噛む・話すといった日常的な口腔機能の改善にも効果があります。顎の成長を促進することで、口呼吸が改善されていびきがなくなったり、睡眠の質が良くなったりする可能性もあります。
また、舌の正しい位置を保ちやすくなることで、発音が明瞭になり、言語発達にも良い影響を与えるでしょう。
痛みや違和感が少ない
床矯正で使用する装置は、柔らかい樹脂製のプレートです。口の中に当たる部分が少なく、装置自体も薄いため、痛みや強い違和感が出にくいのが特徴です。また、ネジを回して装置を少しずつ広げていくため、急激に歯が動くこともありません。
お子さまでも、日常生活を送りながら無理なく治療を続けやすいでしょう。
床矯正のデメリット

床矯正には多くの利点がある一方で、治療を受けるうえで理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。治療効果を最大限に引き出すためには、事前にリスクや課題についても十分に把握しておくことが重要です。
ここでは、床矯正のデメリットを確認していきましょう。
装着時間を守らないと効果が出にくい
床矯正の装置は、日中1時間〜2時間と就寝中の装着が推奨されています。そのため、本人の協力度によって治療効果に差が出ることがデメリットといえます。
ご家族の方が声をかけるなどして、お子さまをサポートしてあげることが非常に重要といえるでしょう。お子さまが装置の装着を続けられるよう、周囲の方が支えてあげる必要があります。
発音に影響が出ることがある
床矯正の装置を装着した時、特に治療初期には、舌の動きが制限され、サ行やタ行などの発音がしづらくなることがあります。多くの場合は時間とともに慣れていきますが、子ども本人は敏感に反応することもあるでしょう。
適応できる症例が限られる
床矯正は、すべての歯並びの問題に効果的な治療法ではありません。歯の移動を行える治療法ではないので、歯の傾きや捻じれを直接的に改善することはできず、床矯正では治療できない症例も存在します。床矯正による治療の後、歯の移動を行う矯正治療が必要になることもあるでしょう。
見た目が気になることがある
床矯正は、食事や歯磨きのときに取り外せる点がメリットです。
しかし、装置が口の中にあるため、笑ったときに見えることがあります。装置の一部が唇や頬に当たり、会話や笑顔がしづらく感じることもあるでしょう。基本的には在宅中に装着するのでお友達に装着しているところを見られないようにすることも可能ですが、思春期のお子さまなどは気にするかもしれません。
床矯正の適応年齢

床矯正は主に成長期の子どもに適応される治療法です。一般的には6歳から12歳前後の子どもが対象となります。この時期は骨の成長が活発で、顎の幅を広げやすいため、床矯正によって十分に顎の骨を拡大できる可能性が高いです。
床矯正は顎の骨をゆっくりと拡げる治療法であり、成長期の骨の柔軟性を最大限に活かせるタイミングに実施するのが良いとされています。
ただし、6歳未満や12歳以上のお子さまは床矯正による治療を受けられないというわけではありません。実際に床矯正による治療が可能かどうかは、歯並びの状態や顎の骨の成長状態などによって判断します。
そのため、6歳未満でも床矯正による治療を行えるケースもあれば、11歳でも床矯正では十分な効果を得られないと判断されるケースもあるのです。お子さまが床矯正によって治療できる状態かどうかは、歯科医院で確認してもらいましょう。
床矯正の費用・治療期間

床矯正の治療にかかる費用は約20万円~50万円が一般的です。
費用の幅は、使用する装置の種類や治療の難易度、地域差、歯科クリニックの方針などにより変動します。床矯正は取り外し可能な装置を使って顎を拡大していきますが、装置の種類によっては費用が高くなることもあるでしょう。
多くのクリニックでは、初診料や検査費用を含めた総額を提示しているため、事前に確認しておくようにしましょう。
治療期間はおおよそ6か月から2年程度とされており、通常は1年半前後が目安とされています。顎の成長スピードや歯の生え替わりの状況などによって個人差が大きいため、途中で方針が見直されることもあります。
また、装置の装着時間や自己管理の状況も期間に影響を与える要素です。クリニックで定期的なチェックを受けながら、計画に沿って治療を進めていきます。
まとめ

床矯正は、主に成長期の子どもの顎の発達を促しながら、歯並びと噛み合わせを整える治療法です。装置は取り外し可能で衛生的、痛みも少ないという特徴があり、子どもにとって負担の少ない矯正方法といえるでしょう。
一方で、装着時間が不十分だと効果が出にくい、適応できる症例に制限があるなどの課題もあります。そのため、床矯正を検討する際は、まずは歯科クリニックでの診断を受け、個別の状態に合った治療計画を立てることが大切です。
適応年齢の目安はありますが、お子さまの状態によっては6歳未満、12歳以上でも治療可能な場合があるので、歯科医師に相談してみると良いでしょう。子どもの将来の健康な歯並びをサポートするために、床矯正を有効に活用していってください。
床矯正を検討されている方は、岐阜市加納朝日町、JR東海道本線「岐阜駅」より徒歩10分にある歯医者「ありもと歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は「すべての方が安心して気軽に通える歯科医院」をコンセプトとして医院の設計や治療をご提供しております。当院の診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。
