こんにちは。岐阜市加納朝日町、JR東海道本線「岐阜駅」より徒歩10分にある歯医者「ありもと歯科」です。

歯並びを整える矯正治療にはさまざまな方法がありますが、そのなかでも長年にわたり信頼され、多くの症例に対応してきたのがワイヤー矯正です。

ワイヤーとブラケットを使って歯を正しい位置に導くこの治療法は、確実な効果が期待できる一方で、見た目や装着感に不安を感じる方も少なくありません。

しかし、最近では、審美性や快適性に配慮した装置も登場し、選択肢はさらに広がっています。

本記事では、ワイヤー矯正とはどのような治療法か解説します。ワイヤー矯正の種類やメリット・デメリットについても解説しますので、矯正治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

ワイヤー矯正とは

ワイヤー矯正とは、歯にブラケットと呼ばれる小さな装置を取り付け、そこへ金属製のワイヤーを通すことで歯並びを整えていく矯正治療法です。ワイヤーの反発力や弾性を利用しながら、少しずつ歯に力を加えることで、歯を理想的な位置へと移動させていきます。

この方法は歴史が長く、現在でも矯正治療の中核を担う存在とされています。個々の歯の動きを細かくコントロールできるため、精密な治療が可能であり、軽度から重度まで幅広い歯列不正に対応できます。

装置は固定式で、歯科医師が定期的に調整を行うため、安定した治療効果が期待できます。

ワイヤー矯正の種類

ワイヤー矯正にはいくつかの種類があり、見た目や装着感、費用などに違いがあります。それぞれの特徴を理解することで、自分に合った方法を選びやすくなります。

表側矯正

表側矯正は、歯の表面にブラケットを装着し、そこにワイヤーを通して歯を動かす、最も一般的なワイヤー矯正の方法です。治療実績が豊富で、ほとんどの歯並びの悩みに対応できるため、多くの患者さんに選ばれています。

従来は金属製の装置が主流でしたが、現在では目立ちにくいセラミックブラケットや白いワイヤーもあり、審美性にも配慮された治療が可能です。費用も抑えられる点もメリットといえるでしょう。

裏側矯正

裏側矯正（リンガル矯正）は、ブラケットとワイヤーを歯の裏側（舌側）に装着する方法で、外から装置が見えないことが最大の特長です。人前で話す機会が多い方や、見た目を気にされる方にとって大きなメリットがあります。

ただし、舌に近い位置に装置があるため、発音や食事に慣れるまで時間がかかることもあります。また、表側矯正に比べて技術的な難易度が高く、治療費がやや高額になる傾向があります。矯正装置を目立たせたくない方には、有力な選択肢となるでしょう。

ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正は、上の歯に裏側矯正、下の歯に表側矯正を組み合わせた方法で、見た目と快適さの両立を目指した矯正スタイルです。上の歯は笑ったときに最も目立つ部分であるため、裏側に装置を取り付けることで審美性を確保します。

一方、下の歯は発音や舌の動きに影響を与えやすいため、表側に装置を装着することで違和感を抑えることができます。このように、裏側矯正の目立ちにくいという利点と、表側矯正の治療のしやすさ・慣れやすさの両方を取り入れられるのが特長です。

完全な裏側矯正に比べて費用が抑えられる点も、選ばれる理由のひとつとなっています。

ワイヤー矯正のメリット

ワイヤー矯正は、矯正治療のなかでも特に信頼性の高い方法として多くの患者さんに選ばれています。ここでは、その主なメリットについて詳しく見ていきましょう。

幅広い症例に対応できる

ワイヤー矯正の大きな特長の一つは、さまざまな歯並びや噛み合わせの症例に対応できる点です。

軽度の歯列不正から、複雑な咬合異常、歯のねじれや傾きまで、幅広い状況に対応可能です。マウスピース矯正では対応が難しい症例も、ワイヤー矯正であれば対応できることが多いため、確実な治療を求める方にとっては大きな安心材料となります。

安定した治療結果が得られる

ワイヤー矯正は、歯に直接装置を固定し、歯科医師が定期的に調整を行うことで治療を進めていくため、歯の動きが計画通りに進みやすいという利点があります。治療の進行状況を常に管理できるため、仕上がりの精度が高く、最終的に理想的な歯並びや噛み合わせに導くことが可能です。

また、再治療やトラブルのリスクも少なく、長期的に安定した結果が期待できます。

抜歯を伴う症例でも対応できる

歯のスペースが不足している場合や、顎のサイズに対して歯が大きい場合には、矯正治療の一環として抜歯が必要になることがあります。ワイヤー矯正は、このような抜歯を伴う複雑な症例にも柔軟に対応できる点が強みです。

歯を抜いたスペースを利用しながら、バランスの取れた歯列を作ることができるため、仕上がりの美しさと機能性の両立が可能です。マウスピースでは難しい症例にも対応できる柔軟性があります。

自己管理が不要

ワイヤー矯正は、装置を一度装着すると基本的に患者さん自身が取り外すことはなく、治療はすべて歯科医師の管理のもとで進められます。そのため、装置を毎日決められた時間装着する必要のあるマウスピース矯正と異なり、自己管理の負担がありません。

忙しい日常のなかでも、治療の進行に影響が出にくいため、安定して矯正を継続したい方や、装着のし忘れが心配な方にとっては大きなメリットです。

ワイヤー矯正のデメリット

ワイヤー矯正には多くのメリットがある一方で、治療中の生活に影響を与えるデメリットも存在します。治療を始める前に、こうした点についても理解しておくことが大切です。

見た目が気になることがある

表側矯正の場合、ブラケットやワイヤーが歯の表面に取り付けられるため、どうしても装置が目立ちやすくなります。特に人と接する機会が多い方にとっては、見た目の問題が心理的な負担になることもあります。

近年では、セラミック製の目立ちにくい装置や白いワイヤーなども登場していますが、それでも完全に見えなくなるわけではありません。見た目を重視する方は、裏側矯正やほかの矯正方法を検討する必要があります。

食事の制限がある

ワイヤー矯正中は、装置に食べ物が引っかかると、ブラケットやワイヤーが外れることがあります。そのため、食べるものに注意が必要です。特に硬いものや粘着性のある食品（キャラメル、ガム、ナッツ類など）は避けることが推奨されます。

また、装置の周囲に食べカスがたまりやすいため、食後には丁寧な歯磨きやうがいが欠かせません。食事のたびに気をつけなければならないため、日常生活のストレスにつながる場合もあります。

痛みを感じやすい

ワイヤー矯正では、装置を装着した直後やワイヤーの調整後に、痛みや違和感が生じることがあります。特に初期段階では、噛むときに痛みが出たり、歯が浮いたような感覚になったりすることも珍しくありません。

痛みの感じ方には個人差がありますが、多くの場合は数日程度で慣れてきます。

とはいえ、慣れるまでの間は食事がしづらかったり、不快感が続いたりすることもあるため、事前に知っておくと安心です。

金属アレルギーのリスクがある

ワイヤー矯正に使用される金属製のブラケットやワイヤーには、ニッケルやクロムなどの金属が含まれている場合があります。これらの金属に対してアレルギーがある方は、口腔内に炎症やかゆみなどのアレルギー症状が出る可能性があるため注意が必要です。

歯磨きが難しい

ブラケットやワイヤーが歯に固定されているため、通常の歯磨きでは磨き残しが生じやすくなります。磨き残しがあると、虫歯や歯周病のリスクが高まるため注意が必要です。

そのため、歯間ブラシやタフトブラシなどの補助的な清掃器具を活用し、時間をかけて丁寧にケアを行う必要があります。毎日のセルフケアに加え、定期的なクリーニングも重要です。

ワイヤー矯正の費用

ワイヤー矯正にかかる費用は、治療の方法や装置の種類、症例の難易度、地域や歯科医院によって大きく異なります。表側矯正の費用は、70万〜100万円前後が相場です。

一方、裏側矯正は技術的に高度であることから、100万〜150万円以上になることもあります。ハーフリンガル矯正はその中間で、80万〜120万円程度が目安です。

このほか、初診時の検査料や診断料、毎月の調整費、治療終了後の保定装置（リテーナー）の費用が別途かかるケースも少なくありません。

近年では、分割払いやデンタルローンに対応しているクリニックが増えており、無理なく治療を始められる体制が整いつつあります。さらに、医療費控除の対象となることもあるため、治療を検討する際はこうした点もあわせて確認しておくと安心です。

まとめ

ワイヤー矯正は、多くの症例に対応できる高い治療効果と信頼性を持った矯正方法です。表側矯正・裏側矯正・ハーフリンガル矯正など選択肢も豊富で、見た目や費用、快適さに応じて自分に合った方法を選ぶことができます。

治療中の痛みや歯磨きの難しさ、食事の制限といったデメリットもありますが、歯科医師の管理のもとで安定した結果を得られる点は大きな魅力です。

矯正治療を始める際は、メリットとデメリットをしっかり理解し、信頼できる歯科医院で相談しながら、ご自身に合った治療法を選びましょう。

矯正治療を検討されている方は、岐阜市加納朝日町、JR東海道本線「岐阜駅」より徒歩10分にある歯医者「ありもと歯科」にお気軽にご相談ください。

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