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予防歯科とは?メリットや行う内容、頻度も解説!
こんにちは。岐阜市加納朝日町、JR東海道本線「岐阜駅」より徒歩10分にある歯医者「ありもと歯科」です。

歯医者と聞くと、どのようなところだと思い浮かべるでしょうか。歯医者は歯が痛くなったときに行く場所と思っている方が多いかもしれません。
しかし、近年では治療のために行く場所から、お口の健康を守るために行く場所へと、その役割が大きく変わってきています。その中心にあるのが予防歯科です。
予防歯科は、虫歯や歯周病を未然に防ぎ、健康な歯を維持するための取り組みを指します。日本でも注目が高まり、子どもから高齢者まで幅広い世代にその重要性が認識されつつあります。
今回は、予防歯科の基本から具体的なメリット、実際に行われるケア内容などについて詳しく解説します。お口の健康を守りたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
予防歯科とは

予防歯科とは、虫歯や歯周病などの口腔疾患を未然に防ぐことを目的とした歯科医療の一分野です。従来の歯科治療は、虫歯になってから削って詰める、歯周病が進行してから治療を行うといった治療中心の考え方が主流でした。
しかし、予防歯科は、そのような問題が起こる前に日頃から口腔ケアを行い、トラブルを未然に防ぐことを重視します。
具体的には、定期的な歯科検診や専門的なクリーニング、フッ素塗布、ブラッシング指導などを通じて、口腔内の健康を長期的に維持していくことを目指します。また、生活習慣や食生活の見直しも予防歯科の重要な要素であり、総合的な健康管理の一環ともいえるでしょう。
予防歯科のメリット

予防歯科に取り組むことで、単に虫歯や歯周病を防ぐだけでなく、さまざまな生活上の恩恵を受けることができます。以下では、その具体的なメリットを詳しく解説します。
虫歯や歯周病の早期発見・早期治療につながる
虫歯や歯周病といった口腔内のトラブルは、初期段階では自覚症状がほとんどないことが多く、気づかないうちに進行することがあります。
予防歯科では、定期的な検診を通じて歯や歯茎の状態を丁寧にチェックするため、小さな変化や異常をいち早く見つけることが可能です。早い段階で発見できれば、簡単な治療で済むケースが多いため、歯へのダメージを最小限に抑えることができます。
治療にかかる費用と時間を削減できる
虫歯が進行したり、歯周病が悪化したりすると、治療が複雑化し、それに伴って費用と時間がかかります。
予防歯科を継続していれば、初期のうちに問題を発見できるため、簡単な処置で済むことが多く、長期的に見て経済的な負担を大きく抑えることが可能です。また、治療期間も短くて済むため、頻繁な通院が必要なくなり、仕事や家庭生活への影響も最小限に抑えられます。
自分の歯を長く保てる
予防歯科の最大の目的のひとつは、自分の歯を守ることです。
歯を失う原因の多くは、虫歯や歯周病です。定期的な予防ケアによって、これらの病気を防ぐことができれば、結果として多くの歯を生涯にわたり残すことができます。自分の歯でしっかり噛めるということは、食事を楽しむだけでなく、全身の健康にも良い影響を与えます。
また、入れ歯やインプラントに頼らず生活できることで、身体的・精神的なストレスも少なくなり、老後のQOL(生活の質)向上にもつながります。
口腔内を清潔な状態に保てる
予防歯科に定期的に通うことで、日々のブラッシングでは落としきれない歯垢や歯石を、プロの手によって除去してもらうことができます。これにより、虫歯や歯周病の原因となる汚れを減らすことができます。
また、口腔内が清潔に保たれることで、口臭の予防にもつながり、他人とのコミュニケーションにおいても安心感が生まれます。
全身の健康維持につながる
口の中の健康は、全身の健康と密接に関係しています。たとえば、歯周病菌が血管に入り込むことで、動脈硬化や糖尿病、誤嚥性肺炎などの全身疾患を引き起こすリスクがあるといわれています。
予防歯科によって歯周病を防ぐことは、これらの病気を引き起こすリスクを低減することにもつながります。また、よく噛めることで食事の栄養バランスも整いやすくなり、体調管理がしやすくなるという効果もあります。
口腔ケアを通じて、全身の健康を守るという意識を持つことが、これからの時代にはより一層求められています。
予防歯科では何をする?

予防歯科では、ただ歯を診てもらうだけでなく、さまざまなケアや指導が受けられます。ここでは、実際にどのようなことが行われるのかを具体的に見ていきましょう。
口腔内のチェック
まず、虫歯や歯周病の有無や進行状況、噛み合わせのバランスなどを総合的に確認します。必要に応じてレントゲン検査を行い、目に見えない部分までしっかりチェックします。これにより、初期段階のトラブルも見逃さずに早期対応が可能となります。
また、過去に治療した詰め物や被せ物の状態、歯のすり減りや食いしばりの癖なども確認され、将来起こり得るリスクに備えることができます。定期的に口腔内を診てもらうことで、ご自身のお口の中の変化にも気づきやすくなります。
プロによるクリーニング(PMTC)
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)は、歯科衛生士など専門のスタッフが行う徹底的な歯の清掃です。専用の器具と研磨剤を用いて、歯の表面や歯と歯の間、歯茎との境目にこびりついた歯垢(プラーク)や歯石を丁寧に除去します。
自宅での歯磨きで落としきれない汚れを除去することで、虫歯や歯周病の発症リスクを大きく下げることができます。施術後は歯がつるつるになり、着色や口臭の改善も期待できます。
フッ素塗布
フッ素には、歯の質を強化し、虫歯の原因となる酸に対する抵抗力を高める働きがあります。
予防歯科では、フッ素を歯の表面に塗布する処置を行い、虫歯になりにくい状態を作ります。また、初期の虫歯(白濁)にフッ素を塗布することで、歯の再石灰化を促し、進行を抑える効果があります。
フッ素塗布は痛みがなく、短時間で行える処置のため、定期的なケアとして取り入れることで、虫歯予防の効果を高めることができます。
ブラッシング指導
予防歯科では、歯科衛生士によるブラッシング指導が受けられます。
歯磨きは毎日行う基本的な習慣ですが、自己流の磨き方では汚れを十分に落とせていないことが少なくありません。特に歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目などは、磨き残しが発生しやすく、虫歯や歯周病の原因になります。
ブラッシング指導では、まず染め出し液などを使って磨き残しを確認し、自分では気づかない磨き癖を視覚的に理解します。そのうえで、歯並びの状態に応じて、どのような角度や力加減で歯ブラシを当てるべきか指導します。
また、必要に応じて歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助清掃用具の使い方も教えてもらえます。
生活習慣や年齢の変化により口腔内の状態も変わるため、その都度最適なケア方法を見直すことが、長期的な口腔健康の維持につながります。
生活習慣のアドバイス
予防歯科では、お口の中だけでなく、日常生活の習慣が歯や歯茎の健康にどのような影響を与えているかについてもアドバイスが受けられます。
たとえば、甘いものを頻繁に食べる習慣、間食のタイミング、寝る前の歯磨きの有無、喫煙やストレスの影響など、見直すべきポイントは多くあります。
歯科医師や歯科衛生士は、一人ひとりの生活スタイルやリスクに応じて、無理なく取り入れられる改善策を提案してくれます。こうした日々の意識の積み重ねが、虫歯や歯周病の予防につながるだけでなく、全身の健康にも良い影響をもたらします。
予防歯科に通う頻度

一般的には3〜6か月に1回の頻度で受診することが推奨されています。
ただし、これはすべての人に当てはまるわけではなく、虫歯や歯周病のリスク、年齢、生活習慣、セルフケアの状況などによって間隔は異なります。
たとえば、歯周病の症状がある方や喫煙習慣がある方、矯正中の方などは、1〜2か月に1回の頻度での通院が推奨されることもあります。特に歯周病のリスクが高い中高年層や、虫歯になりやすい子どもは、より短い間隔で受診することが望ましいです。
まとめ

予防歯科は、虫歯や歯周病といったトラブルを未然に防ぎ、健康な歯を長く保つための重要な取り組みです。専門的なクリーニングやフッ素塗布、歯磨き指導などを通じて、治療が必要になる前にリスクを減らすことができます。
また、予防歯科に通うことで、将来的な治療費や通院の手間を減らすことができるのも大きなメリットです。清潔で健康な口腔環境は、見た目や口臭の改善だけでなく、全身の健康維持にもつながります。
まだ予防歯科を取り入れていない方も、これを機に痛くなってから通うのではなく、健康を守るために通うという新しい習慣を始めてみてはいかがでしょうか。
お口の健康を守りたいとお考えの方は、岐阜市加納朝日町、JR東海道本線「岐阜駅」より徒歩10分にある歯医者「ありもと歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は「すべての方が安心して気軽に通える歯科医院」をコンセプトとして医院の設計や治療をご提供しております。
