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マウスピース矯正の治療期間はどれくらい?期間が長くなるケースも
こんにちは。岐阜市加納朝日町、JR東海道本線「岐阜駅」より徒歩10分にある歯医者「ありもと歯科」です。

マウスピース矯正は、装置が透明で目立ちにくく、取り外しが可能な点から、多くの人に選ばれている矯正方法です。従来のワイヤー矯正に比べて、見た目や日常生活への影響が少ないため、特に大人の患者さんから人気があります。
マウスピース矯正を検討されている方のなかには「マウスピース矯正の治療期間はどのくらい?」「長くなるケースもあるの?」といった疑問をおもちの方もいらっしゃるでしょう。
今回は、マウスピース矯正の治療期間について詳しく解説します。治療期間が長くなる原因やスムーズに治療を終えるためのポイントもご紹介しますので、マウスピース矯正を検討している方やマウスピース矯正中の方は、ぜひ参考にしてください。
マウスピース矯正の治療期間

まずは、一般的なマウスピース矯正の治療期間について確認しておきましょう。
マウスピース矯正の治療期間は、個人差はありますが、平均して1〜3年程度が目安とされています。軽度の歯列不正であれば、半年〜1年程度ほどで治療が終了することもありますが、中程度から重度の症例では2年〜3年以上かかるケースもあります。
この治療期間は、主に歯の移動量や歯並びの複雑さ、患者さんの協力度などに左右されます。
また、マウスピース矯正では、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して、少しずつ歯を移動させていきますが、この枚数によっても治療期間は異なります。
さらに、矯正治療で歯並びを整えたあとには保定期間が設けられています。保定期間とは、矯正治療で整えた歯並びを安定させるための期間で、一般的には歯並びを整えるためにかかった期間と同程度とされています。この期間も含めると、治療全体の期間はさらに長くなるのです。
マウスピース矯正の治療期間が長くなるケース

続いて、治療期間が予定よりも長引く主な要因について解説します。
装着時間が不足している
マウスピース矯正の効果を最大限に発揮するには、装置を1日20〜22時間装着しなければなりません。
しかし、装着時間が足りないと、歯の移動が計画通りに進まず、治療期間が延びる可能性があります。食事や歯磨きの際には外す必要がありますが、その時間が長引いたり、装着を忘れたりすると、1日の装着時間が短くなり、結果として治療期間が延びる可能性があるのです。
特に、自己管理が求められる治療法であるため、患者さんの意識が治療の成功に直結します。
歯並びが複雑である
歯のねじれや重なりが強い場合、または上下の噛み合わせに問題がある場合など、歯並びが複雑なケースでは、治療期間が長くなる傾向があります。
マウスピース矯正では、繊細な力で少しずつ歯を動かしていきます。そのため、移動が必要な距離や方向が多いほど、治療に必要なマウスピースの枚数が増え、結果として治療期間が延びることがあるのです。
虫歯や歯周病になった
マウスピース矯正中に虫歯や歯周病になった場合、矯正治療を一時的に中断しなければならないことがあります。
特に歯周病は、歯を支えている骨に影響を与えるため、進行すると歯がぐらついたり、矯正治療そのものができなくなったりする可能性もあります。虫歯も放置すれば痛みが出たり、詰め物や被せ物の処置が必要になったりするでしょう。
虫歯の治療によって歯の形が変わると、マウスピースが合わなくなることがあります。その結果、マウスピースの作り直しや、治療計画の変更が必要になり、全体の治療期間が長くなる原因になります。
マウスピース矯正中は、装置で歯が覆われているため、唾液の自浄作用が得られず、口の中が汚れやすくなる傾向があります。だからこそ、毎日の丁寧な歯磨きや定期的な歯科検診がとても大切なのです。
マウスピースを紛失・破損した
治療に使用するマウスピースは薄く透明な素材で作られているため、適切に管理をしないと紛失や破損のリスクがあります。特に食事中に外したまま置き忘れる、誤って踏んでしまうなどといったトラブルが起こりやすいです。
マウスピースを紛失・破損して、再作製が必要になると、出来上がるまで時間がかかります。その間は矯正治療を進めることができないため、全体の治療スケジュールが遅れる原因になるのです。
定期検診を怠った
マウスピース矯正中は、1〜2ヶ月に1回の頻度で定期検診を受ける必要があります。定期検診では、歯の動きやマウスピースの適合状況を確認し、必要に応じて治療計画の調整を行います。
しかし、歯科医師の指示どおりに検診を受けていないと、万が一、歯の動きに問題があったり、虫歯などのトラブルが起こっていたりしても発見が遅れる可能性があります。これによって、追加の治療が必要になると、治療期間が延びる場合があるのです。
マウスピース矯正を計画どおりに終わらせるためには

ここでは、マウスピース矯正をスムーズに完了させるためのポイントをご紹介します。
装着時間を厳守する
最も基本かつ重要なのが、マウスピースの装着時間を守ることです。1日20〜22時間を目安に、食事と歯磨きの時間以外は常に装着しておくことが求められます。装着時間が守られていないと、歯の動きが遅れ、結果として全体の治療期間が延びるリスクが高まります。
スマートフォンのアプリなどを活用して、装着時間を管理するのも効果的です。
マウスピースの管理を徹底する
マウスピース矯正では、装置を正しく管理することがとても大切です。
外したマウスピースをティッシュに包んで置いておくと、紛失する可能性があります。また、テーブルの上に放置しているとペットが噛んで壊してしまうこともあるでしょう。また、高温の場所に置くと変形する可能性もあります。
このようなトラブルが起こると、マウスピースの再作製が必要になり、治療が予定より遅れる原因になります。外したマウスピースは必ず専用のケースに入れ、破損や紛失を防ぐようにしましょう。
口腔内を清潔な状態に保つ
マウスピース矯正中は、口の中をいつも清潔にしておくことがとても大切です。
マウスピース矯正中は、装置で歯が覆われている時間が長くなり、唾液の作用が得られにくくなります。また、歯磨きを怠ると、虫歯や歯周病のリスクが高まり、最悪の場合は矯正治療を中断しなければならなくなることもあります。
毎日しっかりと歯磨きを行うことはもちろん、デンタルフロスや歯間ブラシも使って細かい部分に付着した汚れもしっかり落としましょう。また、マウスピースも専用の洗浄剤でしっかりと洗うことが大切です。
矯正をスムーズに進めるためにも、口の中を清潔に保つ習慣をしっかり身につけておきましょう。
定期的に歯科医院を受診する
マウスピース矯正中は定期的に歯科医院で検診を受ける必要があります。検診のなかでは、計画どおりに歯が動いているか、マウスピース自体に問題はないかなどを確認します。その際に異常が見つかった場合でも早期に対処できれば、治療の遅延を防ぐことができます。
モチベーションを維持する方法を見つける
マウスピース矯正は自己管理が鍵を握る治療法です。そのため、治療に対するモチベーションを保つことが非常に大切です。
治療前の歯並びと現在の変化を写真で記録する、自分へのご褒美を設定する、家族や友人に進捗を報告するなど、モチベーション維持につながる工夫を取り入れると良いでしょう。目標を明確に持つことで、治療への取り組み方も前向きになります。
まとめ

マウスピース矯正は、装置が目立ちにくく、取り外しができるなど、多くのメリットを持つ矯正方法です。治療期間は1〜3年程度ですが、重度の症例では2〜3年以上かかるケースもあるでしょう。
なお、マウスピース矯正の場合、装置の装着時間を守らなかったり、紛失・破損したりすると、治療期間が長引く可能性があります。計画どおりに治療を進めるためには、装置の管理を徹底することが非常に重要です。
この記事で紹介したポイントを意識して治療に取り組むことで、計画どおりに治療を進めることができるでしょう。
マウスピース矯正を検討されている方は、岐阜市加納朝日町、JR東海道本線「岐阜駅」より徒歩10分にある歯医者「ありもと歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は「すべての方が安心して気軽に通える歯科医院」をコンセプトとして医院の設計や治療をご提供しております